横八会員投稿 No.385

題名 曹洞宗大本山・永平寺の守護神
投稿 近藤礼三 (6組)
掲載 2009.10.08

     

                    

シルバーウィークの混雑も一段落した10月4〜7日、在来線で長野県の松本に到着後、レンターカーで松本を
出発し穂高温泉に一泊→高山→御母衣ダム→白川郷→片山津温泉2泊目→東尋坊→永平寺→郡上八幡→
名古屋到着と2泊3日、走行距離570キロの長途のドライブをしました。

途中の風物はさておき、道中一番印象に残ったのはかの有名な永平寺でした。
と申しましても仏門に縁遠い私としては、仏心や壮大な木造建築ではなく坊さんのがんりきの強大さでした。

永平寺はご存知のように曹洞宗大本山であり、座禅修業の道場として、境内の三方を山に囲まれた深山幽谷の
荘厳な寺として冠たる存在であり、私として今回が初めての訪問です。

参詣者は山門を過ぎると、ほぼ全員が大伽藍に向かいますが、私は境内の案内図の片隅のダムの表示が
気に掛りコースを変えました。
永平寺は急峻な崖に囲まれた渓谷の出口に位置し、一見して土石流の標的となる絶好の立地条件です。
760年前、道元禅師により開祖されて以降、よくぞ土石流に流されず歴史を刻んでいるのだな。
仏様のご利益はさすがにたいしたものだと感心しましたが、自然は仏様といえども決して容赦なく神通力も
万全ではありません。
そこで僧か信徒に土木工学に明るい者がいて、永平寺を永遠に土石流の脅威から守り未来に残すのはダムが
必要であることを本尊に提言、その結果、壮大な権力を発揮し守護神のダムが実現したものと思います。

よし、このダムを見てやろう。
私は大伽藍は後回しにして、境内を流れる永平渓谷の上流へと一人進みました。
距離にして800m、約15分、渓谷の前方に目を疑う程の巨大なダムを目にしたのです。
当初は丹沢山塊の渓谷歩きで時折り目にする堰に毛の生えた程度のダムを想像していたのですが、とんでもない。
水力発電で著名なダムにも引けを取らない本格的な巨大なダムなのです。
案内図からその仕様を抜粋すると以下の通りです。
   
    仕様  :重力式コンクリート、堤高:55m、堤長:177m 
    目的  : @ 永平寺川流域の水害予防
          A 河川環境、流域景観の確保
          B 水道用水の安定確保
    建設  :昭和56年7月、国の認可、平成14年3月竣工
    工事費:資料は未調査ですが、建設費は私の推定では400〜500億円規模ではないかと思います。

目的はきれい事が書かれていますが、率直に申して永平寺を土石流から守るためのダムです。
そこで私は思いました。
  その1.このダム建設費の出所は?
       永平寺という世界に誇る資産を災害から守ることは大いに結構ですが、膨大な建設費は信徒の浄財
       の限界を越えており、多分公共事業でしょう。
       備えあれば悔いなし、必要とあれば巨大なダムをも生み出すお坊さんのがんりきというか政治的手腕は
       強大なものであることを知らされました。

  その2.ダム建設中止をマニフエストの目玉として掲げている民主党政権の今日では、このプロジェクトは実現
       するかな? 建設が10年早くて良かったなあ。今なら相当揉めるでしょう。

さて、ダムの右岸に、ダムの頂部に上るステンレス製の階段があります。(中央写真の真ん中、崖際の写る縦の帯城のもの)
よし、これに挑戦してやろう、と私は往年の冒険心が湧き、年齢を顧みずに登り始めました。
階段は堅固な構造で危険は無さそうですが吹き曝しの高度55mは多少の体力と馬鹿勇気を必要とし、右岸の山肌から
の湧水で途中の踊場は1〜2cmの水溜りが出来ており、マムシの警戒も必要です。
遂に登り切り、下りは階段は敬遠しダムの天端を横断、う回路を経てダム下に出てから、来た道を引き返し大伽藍に着きました。
ちなみに当ダムの見学が1時間半、大伽藍の見学は僅か30分というのが私の永平寺訪問記です。

尚、このダムに関してはインターネットで「永平寺 ダム」と検索すると沢山出て来ます。
    その一つ    もう一つ    

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