歴史探訪

横八会員投稿 No.356 

題名 立山剣岳で発見された錫杖の頭 
投稿 伊藤 博 (7組)
掲載 2009.06.28

                    立山剱岳で発見された錫杖の頭

寄稿欄 NO.354 にて触れた映画「剱岳 点の記」の中に出てくる「錫杖の発見」につき、HPを見た富山の
友人K先生よりその「錫杖の実物」を見たことありとの情報を得ました。

早速、立山博物館に問いあわせたところ、「測量隊が持ち帰った実物が常設展示」されていて、現在(期間限定)
発見当時の新聞報道その他の関連資料も公開されていることが判明しました。

従いまして、錫杖の発見は事実であり、フィクションではなかったので、原作者の考証に基づく創作姿勢に
改めて敬意を表し、この点についての前述した小説上の推量か?との私見は訂正させていただきます。
詳細は添付資料をご参照下さい。

事実は小説より奇なり」を示す好例で、この事実を知らせてくれた友人(T先生)に深く感謝する次第です。

 元より測量隊の偉業は高く評価されるところでありますが、この大発見で更に別の功績が付加されたことになった
事実の映画化です。
多くの人が鑑賞することを望んでいます。

文化財番号

0304008

指定種別

工芸品

指定区分

国指定

名称

銅錫杖頭附鉄剣(剣岳発見)

指定年月日

19590627

員数

1柄1口

所在の場所

立山町芦峅寺93の1 立山博物館

解説

錫杖頭は明治40年7月、参謀本部陸地測量部員の故柴崎芳太郎氏が、人跡未踏と信じられていた剣岳頂上をきわめたおりに、山頂で発見されたものである。錫杖頭は長さ13.4cm、輪経10.9cmのうちわ状の輪郭をしており、輪の下部は内側に巻込み蕨手になっている。細部は欠落して環も失われているが、全体的に古拙で力強い感じがする。鉄剣(鎗の穂?)は、長さ22.6cm、茎長2.0cmの両刃造りである。いずれも奈良時代後半から平安時代初期の作と推定されている。同時期の錫杖は全国に10点前後しかなく貴重なものである。

問い合わせ先

富山県立山博物館展示館 076(481)1216

交通アクセス

富山地方鉄道立山線千垣駅下車バス芦峅寺行き立山博物館前徒歩2分

料金

一般300円高校・大学生240円小学・中学生150円

駐車場

無料100台

トイレ

あり

禁煙

禁煙

撮影禁止

撮影禁止

所有者の氏名

富山県(1982.3.27)

トップに戻る
寄稿の目次へ

添記 近藤礼三

私は不勉強で新田次郎の原作を読まずにこの映画を観ました。
そのため、錫杖の夢のようなどんてんがえしのシーンが最後に加えられた意図が
理解出来ませんでした。
ところが上記の神話に包まれた有名な史実が背景にある、ことを教えて頂き有難う
ございます。多分新田次郎はこの史実にヒントを受け、筆を走らせたのでは
ないか、と思いました。
映画を見た大衆の殆どが、あの信じられないような神がかりのシーンの根拠を知らず
逆に測量隊の栄誉を半減させたとがっかりしたのではないかと思います。
映画はこの史実をもっとアッピールしないと損をしますね。