横八会員投稿 No.335

題目 歴史探訪 時と所は変われども
投稿 伊藤 博 (7組)
掲載 2009.05.01



歴史探訪

             時と所は変われども (T)

第二次世界大戦の渦中の1943年、ドイツ軍からフランスを解放すべく、
北アフリカのフランス植民地から約13万人の現地人の部隊が徴用されて最も熾烈な
前線へ送られた。

祖国はアフリカだが母国はフランス。厳しい人種差別にもめげず、一度も足を
踏み入れたことのない母国のために多大な戦死の犠牲を払って善戦し、フランスの勝利に
大きく貢献した。

中でも1945年のドイツ国境に接するアルザス解放の激戦は映画化( Days of
Glory,2006年 )されて、アカデミー賞外国映画賞にノミネート、カンヌ
国際映画祭で受賞.フランス国内では200万人が観て大きな反響を呼んだと言われる。

然るに、大戦後長らく植民地出身者への軍人恩給の道は閉ざされていた。
近年に至りシラク大統領が改善の道筋を拓いたが、現在恩給が支給されたか否かは定かではない。

現在独立国となった旧植民地には、いまだに旧宗主国の負の残滓が消えずに残っている。

旧大日本帝国も当時領土とした台湾、韓国人から多数の日本兵を徴用し、彼らは付託に
応えてその義務を立派に果たしたと聴く。
然し、それぞれが独立国となった今、
彼らへの軍人恩給がどうなっているのかを良くは知らない。

世の東西を問わず歴史の裏には、いつもどこかに覇者の影の遺産を引きずっているように見える。

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