横八会員寄稿 No.134

寄稿者  伊藤 博 (7組)
題名    歴史探訪, 鎌倉瑞泉寺と吉田松陰
掲載    2006.08.19

 

        鎌倉瑞泉寺と吉田松陰

 鎌倉紅葉ヶ谷の瑞泉寺といえば、嘉暦二年(1327)に創建された臨済宗円覚寺派の名刹。
足利基氏以降鎌倉公方代々の菩提寺として鎌倉五山に次ぐ関東十刹の第一位の格式を誇り、
夢窓疎石の作と伝えられる庭園が有名であるが、この古刹と吉田松陰との関係を知る人は少ない。

 実は、幕末に瑞泉寺の高徳な住職であった竹院上人は、吉田松陰の伯父(松陰の母滝子の兄。
寛政8年萩に生まれ。父は毛利志摩の家臣村田右中)にあたり、松陰が最も信頼した尊師。
松陰は此の寺を四度訪ねている。

 安政元年、アメリカ船への密航に失敗し投獄された松蔭は、獄中瑞泉寺を偲んで一編の詩を
作っている。

     『遥かに瑞泉寺の上人を憶ふ』
      山光竹色窗に入りて青く
      方丈幽深錦屏に倚る
      今我れ囚に為りて空しく昔を憶ひ
      月中一夜雲扁?を叩く 
      長程始めて返還し獄に投ぜられ
      咫尺家山攀ず可からず
      半夜幽魂雲月を伴ひ
      天台峰下老禅の関

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