横八会員投稿 No.355

題名 No.354の感想
投稿 伊藤 博 (7組)
掲載 2009.06.27

さて、話は別ですが、剱岳をご覧になった由にてご感想他を楽しく拝見しました。

私見では、修験者が既に登っていた錫杖の証拠を最期に見つけ、よくあるどんでん返しを狙ったのか、
フィクションを入れた一点で、この作品を通俗化していまっているのが惜しいと思います。
孫悟空の大活躍もすべては単にお釈迦様の手のひら内という深い真意を狙ってるのかもしれませんが、
原作の小説家の俗癖が多少鼻につきます。

キャストでは「案内人」の好演が光っています。
カメラワークが素晴らしく、北アルプスの素晴らしさを四季を通じてその臨場感を余すところなく味わせてくれます。

私は曾て短期間(1年半)ですが、北陸支店(所管は富山・石川・飛騨・福井)をみていたことがあり、富山に
住んでいましたので立山は庭の内でした。
春、夏、秋アルペンルートはもとより、冬はスキーでは毎週行きました。
この映画の撮影には富山県民を上げて協力したと聴いています。

CGを一切使わずに全てロケで実写が売りの作品ですが、あの滑落場面はスタントに代わるとしても、
雪崩のシーンはどうして撮影したのでしょうか?よく判りません。
実際でしたら先ず助かはずがありません。

さらに、(里は春でも山は)厳冬の3000メートル級の登山にしては、明治時代にしてもあまりにも軽装で現実離れ
(考証が不十分)を感じます。

結論として、山岳映画は欧米にはまだ及ばないようです。

 映画のフィクションの世界は別として、北陸には湘南に絶対に無い魅力が多々あり、多くの人に味わって
貰いたいと思ってます。

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 季節の栞  大賀蓮

 

 

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 6月28日付 追記

「剱岳 点の記」に出てきた「錫杖の頭」の話はフィクションにあらず、実話で以前に立山博物館でそれ見た
ことがあるという人からの情報が入りました。

 曰く、それは奈良時代のものであったか?と言っています。もしそれが頂上から明治以前に誰かが持ち帰った
ものであったとすれば、立山を祀る現地の山岳信仰の神社・仏閣はすでに開山者ありと知っていた筈であり、
弘法大使も登頂できなかった人跡未踏の聖地との言い伝えと矛盾します。
そうなると、明治に入って観測隊が発見したものは、一体なにか?ということになりましょう。

 立山信仰の歴史を伝える博物館は、修験道の説明資料として、別の古い錫杖を展示してあるのではないか?
とも推測されますので、ことの真相を究明のため、その展示品が、映画化された観測隊が頂上で発見した
実物を持ち帰ったものか否かを
確かめてもらうことににしました。

 もしそうならば、この物語の剱岳開山者の経緯は氏名不詳の修験者のノン・フィクションとの色彩が濃くなります。