横八会員投稿 No.330


題名  歴史探訪、予科練
投稿  伊藤 博 (7組) 
掲載  2009.04.27


            歴史探訪 予科練

信州の高原を走る小海線の野辺山駅はJRでは最高地点(標高1275m)にあることで名高い。

その駅前の南アルプスを背景にした公園に「予科練の碑」がある。

『七つボタンに桜に錨』の予科練(海軍飛行予科練習生・海軍少年航空兵)と言えば土浦・
霞ヶ浦のイメージがことのほか強いが、実はその誕生は大空戦士の早期英才教育を目指して、
昭和5年6月横須賀海軍航空隊内。霞ヶ浦湖畔に移転したのは昭和14年3月である。

その後、太平洋が風雲急を告げ搭乗員の急増に応えるため、全国に19の練習航空隊(三沢、
土浦、清水、滋賀、宝塚、西宮、三重、奈良、高野山、倉敷、岩国、美保、小松、松山、宇和島、
浦戸、小富士、福岡、鹿児島)の設置を見るに至った。


予科練の歴史は筈か15年に過ぎなかったが太平洋戦争では名実ともに我が航空戦力の中核であった。
全国から志願し選ばれた少年たちが鉄石の訓練に耐えて、最期はその8割が特攻隊員となって
桜花のごとく散っていった。

後世に若人が国のために自己を捧げた崇高な悲劇の事実を銘記し、英魂の万古に安らかならん
ことを祈って天空に一番近い野辺山に予科練の碑を建立したのであろうか。

予科練を記念するモニュメントは、この他にも雄翔館(茨城県稲敷郡阿見町・陸上自衛隊武器学校内)
等々あるが、活動の全貌は『等身大の予科練−戦時下の青春と、戦後』(常陽新聞社版)に詳しい。

現在の平和な野辺山は、東京天文台・野辺山の電波望遠鏡の巨大なパラボナアンテナ群(最大直径45m)
が天空を睨み、太陽の黒点の観測や110憶年前の宇宙を探っている。

                               合掌

       野辺山駅                 野辺山、電波望遠鏡
       

          野辺山、予科練の碑
      
                               

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        注:5/01付、清里は誤解にため野辺山に訂正しました。(編集者)