横八会員投稿 No.267

題名 ウノ目タカの目、温室効果ガスの「50年半減」シナリオ
投稿 伊藤 博 (7組)
掲載 2008.06.09

         ウノ目タカの目、
温室効果ガスの「50年半減」シナリオ       

 国際エネルギー機関(IEA)の試算(6月7日付朝日新聞)によると、2050年までに世界(地球)の
温室効果ガス排出量(05年現在270億トン)は、このまま削減努力をしないと、50年には620億トンに
達する。これを半減(必要な削減量480億トン)させるには総額45兆ドル(4、700兆円)の追加投資が必
要だという。

これを達成するために幾つかの方策を挙げているが、省エネ(36%)、地上太陽光など再生可能エネル
ギー(21%)、CO2回収・貯留(10%)で、原子力は6%を見込んでいる。

原子力発電はこれまでは全世界で500基必要と目されていたが、今回の試算では1,140基(毎年32基
×45年)と一気に撥ね上がっている。

確かに、現状打開の過渡期における原子力発電は必要である。やみくもに反対をするのはいかがなものか
と思う。我が国の建設した原子力発電設備(地盤は別)の耐震性技術の優れた実績により、我が国への
新プラント建設の引き合いが増加していると聴く。しかし、50年までの長期展望を考えると、上記の試算ほど
原子力に重く依存して良いかは検討の余地がある。

言うまでもなく、原子力発電の最大のメリットはCO2ガスを発生しない点にある。然し、他方で、最終処理
の難しさや、化石燃料より少ないウラン鉱石の可採量にも限度があろう。また、原料の採掘、精錬、運搬
(物流)を通した全過程では、従来の化石燃料による大量の電力を使用するので、全体を見ると独立型の
クリーンエネルギーとは言い難い点はあまり知られていない。

本試算により原子力以外に併用する必要な新規設備は、05年から50年まで単純計算すると次のようになる。

風力発電施設          787,500基(毎年17、500基) 
地上太陽光発電パネル     90億平方メートル(毎年2億平方メートル)
石炭や天然ガス発電所     2,475基(毎年計55基)
電気自動車や水素燃料電池車  450億台(毎年計10億台)

そこで、目前の差し迫った過渡期は上記の併用で乗り切りつつ、50年を目途にした最終的な究極の
大型クリーンエネルギーの本命は、現在我の研究が世界をリードし発信している最先端技術・産業開発とも
いえる「宇宙太陽発電衛星」であろう。

天候に左右されず、昼夜を分かたず太陽エネルギーをフルに活かして発電し地上に送信する。
この建設は関連産業の大型の需要を喚起し経済効果は計り知れないので、この実現に洞爺湖サミットでも
PRし、世界の注目と関心が高まるよう期待したい。

遅まきながら、米国も最近この分野に巻き返しを図るべく開発構想を明らかにしつつある。  

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