伊藤 博 投稿No. 114
掲載  2013年4月23日

歴史探訪
                                       
          ルーズベルトへの手紙

下記は、敬愛するU先輩から送付を頂いた「ルーズベルトに与うる書」への感想を兼ねた返礼です。

 先の沖縄戦にまつわる貴重な史実であり、現在を顧みる参考までに、原本と共にご紹介する次第です。

                         

[ U氏への返礼 ]

U 様

このような貴重な史実があることをお教え頂き、厚く御礼申し上げます。

死と紙一重の下で、かくも冷静に現状を直視し、客観的な視野で来し方と将来を予見して心境を吐露している説得力は、日ごろの不断の研鑽による洞察力に裏付けられた卓見であり、優れた人格の発露と言えましょう。多くの心ある人々の深い感動を呼ぶところであります。

また、玉砕散華を目前にした極言下の限られた時間内で、この遺言を見事に英訳した人の有能さも高く評価されてしかるべきであります。

このような逸材をはじめとして、優れた多数の人財を失った戦争のもたらした悲劇は我が国にとって計り知れない多大な損失であり、その深い傷跡は敗戦から65年を過ぎた現在でもその尾を引いていると思われます。

この書を拝読した感想を一言で捧げるとすれば、

「今日という日は、死んだ戦友が生きたかった未来!」     合掌

                                             伊藤

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[ U氏よりの来状 ]

伊藤様

下記は、WEBの「ねずさんのひとりごと」というブログに掲載されている、故市丸利之助海軍中の遺言です。

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ルーズベルトニ与フル書」 市丸利之助海軍中将

市丸利之助海軍中将
    
   注記:当ページの作成は伊藤君から送られた原稿をコピーし作成しました。
       オリジナルの原稿には市丸中将の遺影がここに載っていましたが、
       原稿をコピーすると、ソフトの関係か、なぜか中将の遺影の代わりに
       無関係の画像が現れるため、遺影はカットさせて頂きました。
        遺影は6行上の青色文字で表示の石丸利乃助海軍中将をクリックするとリンクします。  

                                        近藤


 上の写真は、市丸利之助(いちまるりのすけ)海軍中将の遺影です。
市丸中将は「ルーズベルトニ与フル書」で知られています。

 

 この「書」は、市丸中将の死後、「死に臨んだ日本の一提督の米国大統領宛の手紙」と題されて、米国の各大手新聞でその全文が紹介されました。
 また、戦後ベストセラーになったジョン・トーランドの「昇る太陽−日本帝国滅亡史」でも紹介された。そして全米で、大絶賛されて、この「書」はいまも、ナポリスの海軍兵学校の博物館に展示されています。

 市丸中将は、硫黄島の戦いで散華されました。

硫黄島の戦いは、昭和20(1945)年2月19日の米軍上陸から、3月26日の玉砕まで繰り広げられ、日米の諸島に置ける戦いでは、唯一、米軍の死傷者数が日本軍のそれを上回った戦いです。

 島にいた日本の守備隊は、陸軍が栗林忠道中将率いる1万3,586名、海軍が市丸利之助中将率いる7,347名、合計2万933名です。米軍は、そこに11万の大軍をもって挑みました。

 武力においても、火力においても、兵員の数においても、はるかに勝る米軍との激戦において、市丸中将は、最後の総員突撃を敢行するに際して、「ルーズベルトに与うる書」を遺されています。

 その内容は、ひとことで要約すれば、強国が弱国を蹂躙し、支配し、奪うのが当たり前とする19世紀的覇権主義を否定し、世界の人種それぞれがそれぞれの地域で自主独立し、もって恒久的世界平和を実現するという、まさに現代の世界の人々にとって立派に通用する内容のものとなっています。

 市丸中将は、なぜ、死に臨んでこの「書」をしたためられたのでしょうか。それは単なる遺書だったのでしょうか。かなわぬ敵と戦うに際しての単なる愚痴だったのでしょうか。

 当時、米軍は、戦いの後、日本兵の遺体から所持品を確かめていました。市丸中将は、それを知って、この「書」をしたためられています。

 市丸中将が、最後の突撃攻撃を行って散華されたのは、3月26日です。
その9日前の3月17日、中将は、地下20メートルの洞穴に、動けるものを全員集めました。そして副官である間瀬式次中佐が、一歩前に出て、この「ルーズベルトニ与フル書」を読み上げました。
 朗読が済むと、この書の和文のほうを通信将校の村上大尉が腹に巻きつけ、英文のものは赤田邦夫中佐(二七航戦参謀)が身に付けました。

そして市丸中将は、栗林中将とともに、軍服にある一切の肩章を外し、ひとりの皇国臣民として、最後の突撃を行い散華されました。

この最後の突撃のときの遺体の数は、わずか196柱でした。
陸海合わせて2万933名いた守備隊は、3月26日の吶喊攻撃のとき、動ける者は、すでに196名になっていたのです。

「ルーズベルトに与うる書」は、米海兵隊員の手で二人の遺体から発見され、従軍記者エメット・クロージャーにより発見の経緯と手紙の本文を4月4日、本国に向けて打電しました。
 そして「書」は、米国内の様々なメディアで紹介され、「書」に書かれた理想は、形を変えて米国の理想となり、いまや世界の人類の常識とまでなっています。
 軍人にとっての勝敗は、もちろん戦いに勝つことです。
それが島の守備隊であれば、島を敵の手に渡さない、島を守りきることが軍人としての使命です。
 国を挙げての戦争は、国家の目的と目的がぶつかったときに、その紛争を解決するための最後の手段です。
 大東亜戦争に関していえば、「優秀な白人種」が「劣勢民族である有色人種」を絶対的に支配し、蹂躙し、奪うのが当然とする価値観と、人種の平等と合い共に繁栄することを求める理想との戦いです。

 戦いに「かつ」ということは、単に戦闘に勝つということだけを意味しません。「克つ」は「勝つ」と同じで「かつ」と読みます。
「克つ」は、成し難きことをしおおすことを意味し、戦いに「克つ(かつ)」ことは、戦いの究極の目的を遂げることです。

 思うに、市丸中将は、自らの死を目前として、たとえ硫黄島が奪われ、我が身が土に還ったとしても、人が人として生きることの大切さをこの「書」にしたためることで、死して尚、日本の描いた壮大な理想、悠久の大義のために戦い続けようとしたのではないか。
そう、思うのです。

 当時の駐米英国公使であるロナルド・キャンベルは、ルーズベルトについて、英国外務省に宛てた手紙で次のように書いています。
          〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 「ルーズベルト米大統領は、優秀な白人種とアジア人との交配によって新しいアジア系民族を産み出し、立派な文明と社会をアジアに建設しようと考えている。
 ただ大統領は、白人より二千年も遅れた頭がい骨をもつ日本人はこの対象から除外し、もとの四つの島に隔離して次第に衰えさせようと考えている」
          〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 残念ながら、ルーズベルト大統領その人は、市丸中将の書簡が米本国に打電された8日後に他界しています。
 しかし、市丸中将の「書」は、全米の良心を動かし、いまや人類の常識として後世に立派に生き残っている。

そこで今日は、市丸中将の遺稿となった、その「ルーズベルトに与うる書」の全文を、口語訳、原文、英文(この寄稿では省略)の3つでご紹介しようと思います。

 まだこの「ルーズベルトに与うる書」をお読みになったことのない方は、是非、ご一読されてみることをお勧めします。死してなお戦い続けた中将の心は、ついに世界を動かした。市丸中将のまさに血を吐く思いで書き綴ったこの「書」は、当時の日本の心を描いた不朽の名著だと思います。
 尚、口語訳は、できるだけ原文に忠実に訳させていただきました。訳の不備はお許しください。
 
           ============
【口語訳】ルーズベルトに与うる書

 日本海軍市丸海軍少将が、フランクリン・ルーズベルト閣下に、この手紙を送ります。
私はいま、この硫黄島での戦いを終わらせるにあたり、一言あなたに告げたいのです。

 日本がペリー提督の下田入港を機として、世界と広く国交を結ぶようになって約百年、この間、日本国の歩みとは難儀を極め、自らが望んでいるわけでもないのに、日清、日露、第一次世界大戦、満州事変、支那事変を経て、不幸なことに貴国と交戦するに至りました。

 これについてあなたがたは、日本人は好戦的であるとか、これは黄色人種の禍いである、あるいは日本の軍閥の専断等としています。けれどそれは、思いもかけない的外れなものといわざるをえません。

 あなたは、真珠湾の不意打ちを対日戦争開戦の唯一つの宣伝材料としていますが、日本が自滅から逃れるため、このような戦争を始めるところまで追い詰めらた事情は、あなた自身が最もよく知っているところです。

 おそれ多くも日本の天皇は、皇祖皇宗建国の大詔に明らかなように、養正(正義)、重暉(明智)、積慶(仁慈)を三綱とする八紘一宇という言葉で表現される国家統治計画に基づき、地球上のあらゆる人々はその自らの分に従ってそれぞれの郷土でむつまじく暮らし、恒久的な世界平和の確立を唯一の念願とされているに他なりません。

 このことはかつて、
   四方の海
      皆はらからと 思ふ世に
        など波風の 立ちさわぐらむ

 という明治天皇の御製(日露戦争中御製)が、あなたの叔父であるセオドア・ルーズベルト閣下の感嘆を招いたことで、あなたもまた良く知っていることです。

 わたしたち日本人にはいろいろな階級の人がいます。
 けれどわたしたち日本人は、さまざまな職業につきながら、この天業を助けるために生きています。わたしたち軍人もまた、干戈(かんか)をもって、この天業を広く推し進める助けをさせて頂いています。

 わたしたちはいま、豊富な物量をたのみとした貴下の空軍の爆撃や、艦砲射撃のもと、外形的には圧倒されていますが、精神的には充実し、心地はますます明朗で歓喜に溢れています。
 なぜならそれは、天業を助ける信念に燃える日本国民の共通の心理だからです。
けれどその心理は、あなたやチャーチル殿には理解できないかもしれません。わたしたちは、そんなあなた方の心の弱さを悲しく思い、一言したいのです。

 あなた方のすることは、白人、とくにアングロサクソンによって世界の利益を独り占めにしようとし、有色人種をもって、その野望の前に奴隷としようとするものに他なりません。
 そのためにあなたがたは、奸策もって有色人種を騙し、いわゆる「悪意ある善政」によって彼らから考える力を奪い、無力にしようとしてきました。
 近世になって、日本があなた方の野望に抵抗して、有色人種、ことに東洋民族をして、あなた方の束縛から解放しようとすると、あなた方は日本の真意を少しも理解しようとはせず、ひたすら日本を有害な存在であるとして、かつては友邦であったはずの日本人を野蛮人として、公然と日本人種の絶滅を口にするようになりました。それは、あなたがたの神の意向に叶うものなのですか?

 大東亜戦争によって、いわゆる大東亜共栄圏が成立すれば、それぞれの民族が善政を謳歌します。あなた方がこれを破壊さえしなければ、全世界が、恒久的平和を招くことができる。それは決して遠い未来のことではないのです。

 あなた方白人はすでに充分な繁栄を遂げているではありませんか。
数百年来あなた方の搾取から逃れようとしてきた哀れな人類の希望の芽を、どうしてあなたがたは若葉のうちに摘み取ってしまおうとするのでしょうか。
 ただ東洋のものを東洋に返すということに過ぎないではありませんか。
あなたはどうして、そうも貪欲で狭量なのでしょうか。大東亜共栄圏の存在は、いささかもあなた方の存在を否定しません。むしろ、世界平和の一翼として、世界人類の安寧幸福を保障するものなのです。
 日本天皇の神意は、その外にはない。たったそれだけのことを、あなたに理解する雅量を示してもらいたいと、わたしたちは希望しているにすぎないのです。

 ひるがえって欧州の情勢をみても、相互の無理解による人類の闘争が、どれだけ悲惨なものか、痛嘆せざるを得ません。
 今ここでヒトラー総統の行動についての是非を云々することは慎みますが、彼が第二次世界大戦を引き起こした原因は、一次大戦終結に際して、その開戦の責任一切を敗戦国であるドイツ一国に被せ、極端な圧迫をするあなた方の戦後処置に対する反動であることは看過すことのできない事実です。
 あなたがたが善戦してヒトラーを倒したとしても、その後、どうやってスターリンを首領とするソビエトと協調するおつもりなのですか?

およそ世界が強者の独占するものであるならば、その闘争は永遠に繰り返され、いつまでたっても世界の人類に安寧幸福の日は来ることはありません。

 あなた方は今、世界制覇の野望を一応は実現しようとしています。
あなた方はきっと、得意になっていることでしょう。
 けれど、あなたの先輩であるウィルソン大統領は、そういった得意の絶頂の時に失脚したのです。 願わくば、私の言外の意を汲んでいただき、その轍を踏むことがないようにしていただきたいと願います。
                              市丸海軍少将
            ==========

【原文】
(「米国大統領への手紙」平川祐弘 新潮社より)

日本海軍、市丸海軍少将、書ヲ「フランクリン ルーズベルト」君ニ致ス。
我今、我ガ戦ヒヲ終ルニ当リ、一言貴下ニ告グル所アラントス。
日本ガ「ペルリー」提督ノ下田入港ヲ機トシ、広ク世界ト国交ヲ結ブニ至リシヨリ約百年、此ノ間、日本ハ国歩難ヲ極メ、自ラ慾セザルニ拘ラズ、日清、日露、第一次欧州大戦、満州事変、支那事変ヲ経テ、不幸貴国ト干戈ヲ交フルニ至レリ。
之ヲ以テ日本ヲ目スルニ、或ハ好戦国民ヲ以テシ、或ハ黄禍ヲ以テ讒誣シ、或ハ以テ軍閥ノ専断トナス。思ハザルノ甚キモノト言ハザルベカラズ。
貴下ハ真珠湾ノ不意打ヲ以テ、対日戦争唯一宣伝資料トナスト雖モ、日本ヲシテ其ノ自滅ヨリ免ルルタメ、此ノ挙ニ出ヅル外ナキ窮境ニ迄追ヒ詰メタル諸種ノ情勢ハ、貴下ノ最モヨク熟知シアル所ト思考ス。
畏クモ日本天皇ハ、皇祖皇宗建国ノ大詔ニ明ナル如ク、養正(正義)、重暉(明智)、積慶(仁慈)ヲ三綱トスル、八紘一宇ノ文字ニヨリ表現セラルル皇謨ニ基キ、地球上ノアラユル人類ハ其ノ分ニ従ヒ、其ノ郷土ニ於テ、ソノ生ヲ享有セシメ、以テ恒久的世界平和ノ確立ヲ唯一念願トセラルルニ外ナラズ。
之、曾テハ「四方の海 皆はらからと思ふ世に など波風の立ちさわぐらむ」ナル明治天皇ノ御製(日露戦争中御製)ハ、貴下ノ叔父「テオドル・ルーズベルト」閣下ノ感嘆ヲ惹キタル所ニシテ、貴下モ亦、熟知ノ事実ナルベシ。
我等日本人ハ各階級アリ。各種ノ職業ニ従事スト雖モ、畢竟其ノ職業ヲ通ジ、コノ皇謨、即チ天業ヲ翼賛セントスルニ外ナラズ。
我等軍人亦、干戈ヲ以テ、天業恢弘ヲ奉承スルニ外ナラズ。
我等今、物量ヲ恃メル貴下空軍ノ爆撃及艦砲射撃ノ下、外形的ニハ退嬰ノ己ムナキニ至レルモ、精神的ニハ弥豊富ニシテ、心地益明朗ヲ覚エ、歓喜ヲ禁ズル能ハザルモノアリ。
之、天業翼賛ノ信念ニ燃ユル日本臣民ノ共通ノ心理ナルモ、貴下及「チャーチル」君等ノ理解ニ苦ム所ナラン。 今茲ニ、卿等ノ精神的貧弱ヲ憐ミ、以下一言以テ少ク誨ユル所アラントス。
卿等ノナス所ヲ以テ見レバ、白人殊ニ「アングロ・サクソン」ヲ以テ世界ノ利益ヲ壟断セントシ、有色人種ヲ以テ、其ノ野望ノ前ニ奴隷化セントスルニ外ナラズ。
之ガ為、奸策ヲ以テ有色人種ヲ瞞着シ、所謂悪意ノ善政ヲ以テ、彼等ヲ喪心無力化セシメントス。
近世ニ至リ、日本ガ卿等ノ野望ニ抗シ、有色人種、殊ニ東洋民族ヲシテ、卿等ノ束縛ヨリ解放セント試ミルヤ、卿等ハ毫モ日本ノ真意ヲ理解セント努ムルコトナク、只管卿等ノ為ノ有害ナル存在トナシ、曾テノ友邦ヲ目スルニ仇敵野蛮人ヲ以テシ、公々然トシテ日本人種ノ絶滅ヲ呼号スルニ至ル。之、豈神意ニ叶フモノナランヤ。
大東亜戦争ニ依リ、所謂大東亜共栄圏ノ成ルヤ、所在各民族ハ、我ガ善政ヲ謳歌シ、卿等ガ今之ヲ破壊スルコトナクンバ、全世界ニ亘ル恒久的平和ノ招来、決シテ遠キニ非ズ。
卿等ハ既ニ充分ナル繁栄ニモ満足スルコトナク、数百年来ノ卿等ノ搾取ヨリ免レントスル是等憐ムベキ人類ノ希望ノ芽ヲ何ガ故ニ嫩葉ニ於テ摘ミ取ラントスルヤ。
只東洋ノ物ヲ東洋ニ帰スニ過ギザルニ非ズヤ。
卿等何スレゾ斯クノ如ク貪慾ニシテ且ツ狭量ナル。
大東亜共栄圏ノ存在ハ、毫モ卿等ノ存在ヲ脅威セズ。却ッテ、世界平和ノ一翼トシテ、世界人類ノ安寧幸福ヲ保障スルモノニシテ、日本天皇ノ真意全ク此ノ外ニ出ヅルナキヲ理解スルノ雅量アランコトヲ希望シテ止マザルモノナリ。
飜ッテ欧州ノ事情ヲ観察スルモ、又相互無理解ニ基ク人類闘争ノ如何ニ悲惨ナルカヲ痛嘆セザルヲ得ズ。
今「ヒットラー」総統ノ行動ノ是非ヲ云為スルヲ慎ムモ、彼ノ第二次欧州大戦開戦ノ原因ガ第一次大戦終結ニ際シ、ソノ開戦ノ責任ノ一切ヲ敗戦国独逸ニ帰シ、ソノ正当ナル存在ヲ極度ニ圧迫セントシタル卿等先輩ノ処置ニ対スル反撥ニ外ナラザリシヲ観過セザルヲ要ス。
卿等ノ善戦ニヨリ、克ク「ヒットラー」総統ヲ仆スヲ得ルトスルモ、如何ニシテ「スターリン」ヲ首領トスル「ソビエットロシヤ」ト協調セントスルヤ。
凡ソ世界ヲ以テ強者ノ独専トナサントセバ、永久ニ闘争ヲ繰リ返シ、遂ニ世界人類ニ安寧幸福ノ日ナカラン。
卿等今、世界制覇ノ野望一応将ニ成ラントス。卿等ノ得意思フベシ。然レドモ、君ガ先輩「ウイルソン」大統領ハ、其ノ得意ノ絶頂ニ於テ失脚セリ。
願クバ本職言外ノ意ヲ汲ンデ其ノ轍ヲ踏ム勿レ。

市丸海軍少将
=========

【英文】

A Note to Roosevelt
    (省略)


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