伊藤 博君の投稿No.482以降この頁に総括し掲載します。
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伊藤 博 投稿 総括頁 その1
No. 掲載日 分 類 題 名 リンク
11 2011.08.16 歴史探訪 祇園林の語るもの
10 2011.06.28 歴史探訪 吉田松陰関連記事
9 2011.06.28 歴史探訪 明治三陸大津波
8 2011.06.23 ウノ目タカの目 E-Mailの得失
7 2011.06.06 ウノ目タカの目 杜撰(ずさん)な安全管理のツケ
6 2011.05.30 歴史探訪 皐月によせて
5 2011.05.06 ウノ目タカの目 正当化の陰に
4 2011.04.22 紙魚の目 パズルを解く
3 2011.04.21 ウノ目タカの目 共振・回析
2 2011.04.19 ウノ目タカの目 神風は吹くか
1 2011.04.15 ウノ目タカの目 何か(?)だな
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歴史探訪
             祇園囃子の語るもの

盛夏の京都の風物詩は祇園囃子のコンチキチン。

その起源を訪ねれば、貞観11年(869)朝廷が疫病の流行を封じ、無病息災を祈念して神輿3基を賜い、
神泉苑に薬師如来の化身・牛頭天王を祀り、全国の国の数を表す
66本の矛を立て、その矛に諸国の悪霊を
移し宿らせることで諸国の穢れ祓いの御霊会を執り行ったことに始まる。

その背景は、高温多湿の平安京。そこに建都のために集中した人口の増加、上下水道の不備
(汚水と飲料水の混合)よるマラリア、天然痘、インフルエンザ、赤痢、麻疹などの大流行。

陰陽師の卜占によると、その主原因は長岡京遷都工事(大水害により挫折)中に起きた藤原種継暗殺事件で
無実を訴えながら亡くなった早良親王他
6人の怨霊の仕業とされ。その鎮魂の御霊会と、これまでは理解していた。

ところが、近日、主因は少し異なるとする説を目にした。

日本漢字能力検定協会・高坂節三氏によると、実はその本旨は貞観11年に襲った東北大地震。
その未曾有な被災状況に朝廷は心を痛め、東北地方のみならず平安京を含めて全国66ケ国の安穏を神に
祈ったのがその始まりという。

神に祈らざるを得なかった1200年前の人々の切なる思いが詰まっている鉾と囃子の音を、
「本来の姿」で未来に伝えていくことが今に生きる人の使命であり義務であろう。

                               御室御所にて

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ウノ目タカの目

            E−Mailの得失

コミュニケーションの手段としてE―Mailは誠に便利なもので、これを活用しない手はない。
然し、コインに裏表があるように、利便性が高いものほど必ず難点もある。

我が国では古来「言霊」といい、「言葉」は情報を伝えるだけではなく相手の心に大きな影響を
与える力があることをよく理解していた。
「寸鉄人を殺す」とか「衆口金をも溶かす」という諺は今日でも生きている。

昨今見聞きするE−Mail(携帯の書き込みを含めて)に纏わる誹謗・中傷・嘲笑の類がもたらす
痛ましい被害やトラブルの多くは、この認識が不足していることに起因しているケースが多い。

どんなに短い一言でも、発した人と受ける人との立場、心の在りよう、過去の両者の関係と未来まで
全てを包含して深い影響力がある。

相手と面と向かって話す場合には、言葉以外に相手の感情や反応を直に感じつつ対応することが出来るので、
意志の疎通はよりスムースで問題となることは少ない。

然し一度PCという機械が相手となるや、なぜか己の感情が露わになり、Face to Face 
ではとても言えないような厳しい表現となりがちなことに気が付かないのは人間の性なのかもしれない。

E−Mailの交換においては、相手の発する音声から読み取る微妙なニュアンスや言語外表現から
完全に隔絶されるので、無機質で機械的な「読んだ目が一番」で全てが判断される。
この弊害を避け難い事実として常に意識して、適切な表現に配慮する心遣いと寛容な心が必要であろう。

古来、ジュリアス・シーザーを始め、チャーチル、豊臣秀吉等々の英雄に見る巧妙な「人遣い」の源泉は、
いずれもが言葉遣いの名手であり、その威力で人心を掴み奮い立たせたことを歴史が物語っている。

科学技術の発展により意志を伝える手段は飛躍的に進歩したが、人の心は時代を経ても変わるものではない。


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掲載 2011.06.06

ウノ目タカの目
            杜撰な安全管理のツケ

東京電力の2012年3月期の単体業績試算(内部資料)によると、今回の安全管理上の
人災被害は経営上にも多大な損失を与えていると下記の通り報道されている。

今後見込まれる巨額の賠償金(現在は算定不可能につき)は取り敢えず仮払金の5百億円分
のみを計上するにとどめた上での12年3月期の試算によると、純損失は約5千7百億円の赤字
(前期の1兆2千5百85億円に続く大規模な赤字)。

福島第一原発の停止や火力発電などへの切り替えに伴う燃料費が8千3百億円増加。

社債発行による資金調達が困難になるため、本年3月末に約2兆1千億円あった現預金は急速に流出。
12年3月末に1千億円を割り込み、手元資金がほぼ枯渇状態となる見込み。

純資産(財務の健全性を示す指標)は、本年3月末の1兆2千6百48億円から約半分の
6千9百50億円に大幅に減少。
自己資本比率は過去最低となる5%台に落ち込む見通し。

主力金融機関などから4月までに受けた2兆円規模の緊急融資は、燃料費の増大や社債償還などが
かさむため、12年3月末までに底をつく。

現預金も6月末時点で1兆6千億円。
12月末に5千2百億円にそれぞれ減少し、12年3月末には約9百50億円となる見込み。

今後予想される数兆円規模(?)に達すると予想される賠償金の支払いのためには、銀行団の更なる
追加融資や政府支援が不可欠な財務状況に陥る。

資金の工面のため、6千億円規模の資産売却を進める一方、人件費を5百億円強減らして全体で
3千7百50億円に圧縮する。

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掲載 2010.05.30

歴史探訪

       皐月によせて

 歴史は常に勝者の記録となるので必ず鎮魂の陰がある。史実の研究が進むにつれて知られざる新たな面が顕れてくる由縁である。

折しも季節は五月。史上に残る本能寺の乱はこの月の出来事であったという。

乱の前日に催された連歌の会で明智光秀が詠んだ歌の解釈にも新説がある。だから史実の探訪は楽しみが尽きない。

       
            
時は今 天がしたしる皐月かな
    光秀

 通説 : 「時」は「土岐」(明智は土岐氏の一族)の掛詞。

      「いよいよ天下は明智の世になる」と解する。逆賊とされる根拠。

新説 : 「天」は「天皇」、「下」は草民、「しる」は「領る」(統治する)。

      乱世のただ中で、「天皇親政」(後醍醐天皇の御代への憧憬)の夢を詠んだもの、と解する。

      信長の神仏を畏れず叡山焼き討ち、足利将軍追放、ついに天皇まで退位させようするその所業は許し    

      難く、天下を天皇親政の世に戻すべし、と解する。

      光秀はその生い立ちから、信長より遙かに学殖豊かで故事来歴に通じ、天皇親政の長所を高く評価し

      ていた。これだけの大事の実行は、信長の光秀への扱いに対する単なる怨恨だけではないとする。

      天敵(朝廷に弓引く)の逆賊こそ信長なりとの皇国史観に立った行動と解することが出来る。

      近来の研究によれば、禁中とも密かに通じていた識しがある由である。

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掲載 2011年5月6日

ウノ目タカの目

            正当化の陰に

福島原発の事故が長引いて、いまだ先が見えてこない。解決が長引けば長引くほどチェルノブイニや
広島・長崎のイメージがオーバーラップして風評に惑い、いたずらに不安が増してくるのは否めない事実である。

「21世紀の10大ニュース」(1999年AP通信社による世界の報道機関71社のアンケート)によると、

第1位 広島・長崎への原爆投下
第2位 ロシア革命
第3位 ドイツのポーランド侵攻
第4位 米宇宙飛行士による月面歩行
第5位 ベルリンの壁崩壊

だそうである。

第1位となったのは瞬時にして20万人の生命を奪った原爆投下。米国ではこの史実を、
ポツダム宣言を承諾せず徹底抗戦を続ける日本に降伏を促し、推測される犠牲者が米兵だけで百万、
両国合わせて一千万にも上るであろう日本本土上陸作戦を避けるためにやむをえなかった
」と教えている。

その後65年を経た2009年、米国の大学で行った世論調査でも61%が「原爆投下は正しかった」と答え、
その他の米国人も同様の見方が多い。

そこで、この見方の正誤をポツダム宣言と原爆投下の決定に纏わる事実関係を時系列上から検証した歴史研究
にも詳しい一人の数学者がいる。その結果は次の通りで、隠れていた陰の部分が明かになり、これまで米国で
流布している正当化の通説とは違う結論となったという。

T.事実の流れ

1944年9月    ルーズベルト・チャーチル会談で、開発中の原爆を日本に投下す 
                  ることを決定。(ドイツはなぜか対象からはずされているが、理は不明)

1945年2月4日  ヤルタ会談(ソ連対日参戦を約束)

     5月    ユタ州で秘密裡に投下訓練を行っていた実行部隊(ルーズベルト大統領の指示で編成)
           がテニアン島に移動。

     5月 8日 ドイツ降伏

     7月16日 トルーマン大統領(ルーズベルト大統領の後継者)に、ニューメキシコでの原爆実験成功
           のニュースが伝わる。

     7月17日 ポツダム会談始まる。

     7月25日 陸軍参謀総長代理トーマス・ハンデイー大将はトルーマン大統領の承認の元に、
           「8月3日以降、広島、小倉、新潟、長崎のいずれかに原爆投下」
を下命。

     7月26日 「ボツダム宣言」(米英中。後にソ連が加わる)発表。

     7月28日  鈴木貫太郎首相がボツダム宣言を無視と発表。

     8月 6日  広島に原爆投下

        8日  ソ連参戦(満州侵攻開始)

        9日  長崎に原爆投下

       14日  御前会議でポツダム宣言受諾を決定

以上から、実際の原爆投下の下命はポツダム宣言発表以前からあったと読み取れる、としている。

U.日本が徹底抗戦するという判断の正誤

1.トルーマン大統領は、日本が中立条約を結んでいるソ連を通じて終戦和平工作が進んでいることを、
  暗号解読並びにスターリンから耳にして承知していた。

2.すでに5月の段階で、元駐日大使で知日派グルー国務次官からも、疲弊の極みにある日本は降伏
  すると聞いていた。

3.7月20日、アイゼンハウアー将軍もトルーマン大統領やスチムソン陸軍長官に、
  「日本はすでに敗北しており原爆は全く不必要」と進言している。

以上の事実を総合すると、「日本が徹底に抗戦し多大な犠牲が予想される」という大統領の判断を導き
出すにはやや無理があると推論している。

V.米ソの覇権争い

そこで、当時の時代背景を見ると、

1.ヤルタ会談の秘密協定(ソ連に理解があったルーズベルト前大統領が締結)では、
  @ドイツ降伏後3ヶ月以内に、ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄して対日参戦する
  Aその代わりに、満州にある日本の権益、南樺太、千島列島をソ連に引き渡すとなっていた。

2.トルーマンは大の共産主義嫌い。もし万一上記のようになれば、ソ連の極東および占領後の日本へ
  及ぼす影響は大きい。従って、なんとしてもソ連の参戦前に日本を降
伏させる必要があった。
   実際に、ドイツ降伏(1945年5月8日)後のヨーロッパでは、ソ連が共産党政権を次々に
  作り勢力を急速に拡大していた。

3.そのためには、原爆の恐るべき威力を示してソ連を威嚇しておく必要があった、と見る方が筋が通る。

人道主義の光を高く掲げる米国にとって、人類初の原爆投下は申し開きの難しい陰の濃い部分である。
故に、一千万人を救うために20万人が貴い犠牲となった正当化を必要とする裏事情があったとの結論を
導く過程には説得力がある。

以上は、藤原正彦氏の近著「日本人の誇り」(文藝春秋)からほんの一部分を紹介したに過ぎないが、
この著書は本来は表題のとおり史実から説き起こした文明論であり、その内容は濃く示唆に富む。
日本の誇りを再認識する上にも一読の価値ある一冊である。

それにつけても、福島原発の対応の遅れの裏事情は何であろうか?。
                                 洛北にて

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掲載 2011年4月22日

紙魚の目

               パズルを解く 

越の国・高岡に、奈良時代の国守であった大伴家持ゆかりの万葉博物館がある。

家持は天平18年(746)従五位下、宮内少輔となり越中守に任じられ、天平勝宝3年(751)に少納言
となって帰京するまでの5年間ほど越中に在任した。

その家持が晩年・天応元年(781)に従三位となり中納言・春宮大夫、持節征東将軍、鎮守府将軍を兼ねていたころ、
今回の大震災の地・多賀城に陸奥按察使として赴任していたことがあるという説がある。

家持といえば三十六歌仙の一人、万葉後期を代表する歌人として知られているが、万葉集全巻を最終的に
手を入れて現在の形に編纂した功績は大きい。

しかし、万葉仮名に使われている「戯訓」は漢字の表音や意義を組み合わせた用字法で、正確な読み下しは
パズルを解くに等しい。

初期の歌とは300年以上の年代の開きがあるので、家持でさえ読みこなせなかったといいわれる。

「重二」を「四」、「八十八」を「くく」、「十六」を「しし」、「二五」を「とお」と読むあたりまでは
なんとか楽しく解けるが、「山上復有山」を「出で」、「馬声蜂音石花蜘蛛荒鹿」を「いぶせくもあるか」と
読むとなると、恋人に逢えないので心が晴れないとの気持ちが判らぬでもない。

なにやらパピルスのエジプト文字を解読した苦労を彷彿とさせるものがあるが、雄渾・直裁にしてロマン溢れる
万葉集は私の好みである。

それにしても、現代人は江戸時代のたかが100年ほど前に書かれた文書ですら読めなくなった。
小学校から英語教育も結構であるが、言葉と文字はその国の固有の文化である。古文書を読めなくなったことは、
大切な何かを失うことである。大津波による流出被害と同様に一度失ったものは永遠に戻っては来ない。


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掲載:2011.04.21

ウノ目タカの目

               共振・回祈

東日本大震災から早や1ヶ月以上も経過した現在に至も、3月11日の地震の発生時点で思いもかけないところで、
思いもかけない爪痕を残していたことが徐々に明らかになってきている。

その一、震源地から約450km以上も離れた、内陸部の富士山麓(震度5)・富士五湖の一つの西湖。
水位が1mくらい盛り上がり津波のような大波が何度か続いた。

ボートが沖に流され、貝や魚が浜に打ち上げられ、鉄骨製のボート台(重量200kg)が湖側に引きづられた。
湖の形状と揺れの周期が合致した「共振現象」と言われる。

その二、都心の免震構造の超高層ビル。発生時点でなんと13〜15分間もの大きな横揺れが続いた。
テナント・住人の不安はいかばかりであったか。

その三、震源から400km以上も離れた東京湾。遠浅で海苔・ワカメの養殖が盛んな木更津市。
海水位が2m上昇し三角波が激流となって押し寄せて収穫に大被害。ボートや貝捕り舟(65隻)が次々と転覆。
海苔養殖設備も7割が破損(設備損害7〜8奥円)。

津波が房総半島の先端にぶつかった後、東京湾に回り込む「波の回析」と呼ばれる現象といわれる。

房総半島の対岸の神奈川県でも、東京湾に面する沿岸部にて同様の被害が広がっているとのことである。

千葉県下の今回の震災被害は、外房の旭市(銚子の近く)の大津波被害と東京湾沿岸の浦安地区の地盤の
液状化現象による大被害のみが大きく報道されてきたので広く注意が廻らなかったが、以上の他に実は
まだ隠れた被害があるやも知れず、その広範な自然の猛威にはただただ畏れるばかりである。




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横八会員投稿 No.483

題名:神風は吹くか?
投稿:伊藤 博 (7組)
掲載:2011.04.19

ウノ目タカの目         神風は吹くか?

65年前大平洋戦争で全国の主要都市は米軍の爆撃により家も生産設備も全て灰燼に帰した。
着のみ着のままで焼け出され、今日の東北大震災を遙かに上回る全国規模の死傷者、生産・
経済の被害で「戦災」の悲惨にあえいでいた。

農村には食料があっても、エネルギー(石炭、電力)と貨車両不足により物流がままならず。
外地からの多数の復員者を抱えて国民は餓鬼の淵を彷徨い、違法の「買い出し」と闇市で僅かに飢を凌いだ。
都市部には家無き子があふれ、価値観の激変により人心は荒んだ。

自分が生きるのが精一杯で他人を助ける余裕などなかった。
援助のボランティアなどはボの字もない。
物不足は戦中よりはるかに厳しく、全て古いものを大切に繕い修理して大切に使った。
国民の殆ど全員が困窮者であった。
米国の「ララ物資」と称される食料援助は国民の生命を僅かでも繋ぐ貴重な一助であった。

仕事がない。
曾て艦船や戦車を作っていた大工場も焼け残った設備で鍋・釜を作って糊口を凌いだ。
そのような無い無い尽くしの環境下でたまたま「神風」のように朝鮮動乱が勃発し、我が国に連合軍の
格好の兵站拠点としての膨大な特需が舞い降りてきた。
これをきっかけとして死にもの狂いで働いて今日の奇跡的な日本の復興が実現し得たのは否定しようの
ない事実である。

その当時と比べれば今日は遙かに恵まれている。
平和で、国内はもとより世界中からの多くの物心両面の暖かい支援がある。
国にはこれまでに築いた財の蓄積がある。世界に誇る技術がある。
そして、なによりも東北人特有の粘り強さと忍耐力がある。だから、今回の未曾有の大震災といえども
必ずや復興することが出来ると信ずる。
これが激励と支援を続ける国民の総意であろう。無論私もそう願い祈る一人である。

しかし、冷静に視点を広く実情を俯瞰すると、かつての特需に匹敵するような「神風」が再び吹くであろうか?
長期に及ぶ災害余波の電力不足は生産に支障を来し、逆に、背に腹は代えられぬ生産の海外シフトは
急速に進まざるを得まい。

少子化の時代に鞭打つような今回の大量の人災で、災害復興に必要な労働力不足を地域内で補い
得るであろうか?では、他の地区からそれを補完する手だてはあるであろうか?

復興は長期にわたり厳しい職場環境に耐えることが不可欠となるが、飽食・物余りの時代に育った若者に、
戦中戦後を通じて培われた自らは体験したことのないかつての耐乏、勤勉、滅私奉公が甦るであろうか?

津波の濁流に全てを流されて故郷という生存拠点を失い一時他県に避難している人々の中からはたして
何人がUターンできるであろうか?

原発事故による放射線量の被害は安全基準が緩和されない限り緊急避難先から帰宅ができない。
半減期が何十年と長いものも流出・拡散しているので成り行きが読み難い。

ものとカネによる新市町村の再生計画ならば時間をかければ形は出来るが、人と心と生活が一体となった
復興まち創りは容易ではない。いつ吹くか判らない「神風」を頼るわけにも行くまい。


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横八会員投稿 No.482

題名:どこか(?)だな
投稿:伊藤 博(7組)
掲載:2011.04.15

ウノ目タカの目

            どこか変(?)だな

全国でスーパー銭湯が流行っています。
湯質の異なる色々な種類の大小の風呂にのんびりと浸かって休息と食事が出来てしかも安価。
中には、市街にありながら深井戸(1500m程度)から湧出する天然温泉をうたい文句に
しているところも増えています。温泉地に行きたいのだが一寸という大衆の心をがっちりと
掴んでいます。

拙宅の周辺に3ケ所も施設が出来ました。それぞれが集客に趣向を凝らして競争しています。
百聞は一見にしかず、その中の全国チェーン展開をしている一軒で体験してみました。

なるほど!。銭湯とクアハウス、ファミリーレストランと昔のヘルスセンターを合わせてたして
割ったよう、衛生管理もスイミングスポーツクラブなみ、広い無料駐車場も完備しているので
時間を気にする必要もありません。家族ずれには喜ばれる由縁でしょう。

さて、沢山ある大きな湯船の一つにゆったりと浸かってふと壁を見ると、入浴の注意書があります。
熱のある人はダメ、泥酔者はダメ、云々と11ヶ条ほどの中に、「妊娠した人はダメ」とあります。

この施設は温泉地によく見るように男湯と女湯が日ごとに相互に入れ替わるシステムではありません。
最近はニューハーフが増えているので、男も懐妊(?)する時代が到来したのかしら?。
そうだとすると、男湯に相応しく妊婦は「妊夫」、産婦人科は「産夫科」と書き代えた方が
よいのかしら?。

それに、それを貼ってある位置も問題です。脱衣所ではなくて、湯船に入ってからでしか読めない
ところに掲示してももはや手遅れではなかろうか?。

入浴注意書は規則だから一応掲示はするが、貼る場所と内容の不適切さに従業員ですらだれも気が付かない。
まして、客の中にも読む人はいない。全てが形式に流れて魂が入っていない一例でしょう。

「どこか変」なお話しはスーパー銭湯の掲示一つに止まらないようです。

至近の東電の福島原発の不幸な事故災害は、残念ながら最悪の事態となりました。根本的には
危機管理の意識不在に起因しているのは明白ですが、当事者はいうに及ばず関係者や監督官庁の
これまでの対応を総括すると、「どこかが変だな」が屋上屋を重ねた結果と見るのが妥当でしょう。

経団連会長は東電の国有化に反対する擁護論(4/11産経)を主張しています。その中で
「原発の国の基準が甘かった」との発言が斯界の物議をかもしています。多くの有識者から、
経済界を代表する者としての見識を疑うものとして強い異論が出ています。

企業は社会的責任を担う公器です。自分の身は自分で守る、全てのステークホルダーに一切迷惑を
かけないことは基本中の基本です。国の基準が甘ければ、自らそれを工夫と知恵で補う、
それこそが独立企業がゴーイング・コンサーとなる唯一の不文律でしょう。

不都合なことは全て官になすりつける。
良いことは全て自ら独り占めにする。日本の大企業を統括し経済界をリードする責任重大な
長の意識の底には、旧来の弊害である官民癒着、官依存の体臭がいまだ抜けきっていないことを
如実に示すものと目されています。補償で済ますような問題ではないでしょう。

「現場第一主義」は大原則ですが、本件発生の時点からこのような万一の事態に進展することを
予測できなければ専門家とは言えません。

(レッテルだけで)知識と経験と理解力の乏しい者が形式的に現場に臨んでも、見れども見えず、
寄って来たる本質を掴む感性もなく、今後の予測も出来ず、成り行き任せの人任せで今日の最悪の
レベル7に至ったことは誠に残念です。

 この災害の誘因が津波ではなくて、もし「テロ」であったら、1000年に一度などと悠長なことを
決して言ってはいられないでしょう。

全国の原発の危機管理体制は全く無防備で裸同様。そのアキレス腱がが明白になりました。

この場におよんでも、顕在化した原発を巡る「多角的な危機管理」の希薄さとその抜本的な
緊急対策についての警鐘が永田町からいまだ聞こえてこないのはなぜでしょう?。

平和ぼけして「どこか変だな」に気がつかないのでしょうか?。

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