横八会員投稿 No.431

投稿:伊藤 博(7組)
題名:伊藤博投稿収録、4月上旬


その1.四季の便り
 風にもめげず  (掲載4月4日)

 さしたる災害もない千葉市内で3月には風速38m、4月に入いるや32mを超える暴風雨。
気温もこのところ真冬に戻り、箱根や山中湖は積雪15cmを超える大雪。
咲き始めた桜の蕾も一時凍結して、今年は開花を楽しむ期間が長く、温暖化?を疑いたく
なるような異常気象です。

 それにつけても想い出すのは、昨年の10月の台風18号が襲来した日のことです。

その日上野で昼食を交えた小さな会合がありました。早朝からJR総武線が快速・普通ともに
全線不通とのTV情報が流れているのを横目で見て、雨なしの風だけだからと、いつものように
千葉駅に出ました。

朝10時の構内は予想に違わず混乱する人々々。メイファーズ!。でもまもなく再開するさと
甘く見て、駅中の喫茶店で本を読み始めました。

然し一向に開通の兆しはなく、時計の針だけが空回りして行きました。気が付くといつのまにか
人影もまばらになってきましたが、再開を堅く信じて諦めず愚直なまでに待ち続け、ほぼ一冊
読み終わるころ、ようやく各駅停車から間引き運転の開始となりました。
ガラガラの本日始発にゆったりと乗り込んで、会合の場所にたどり着いたのは、何と5時を
遙かに廻っていました。

 会合はすでにお開きになっていましたが、携帯で連絡を取り合っていましたので、二人の先生
だけが残って待っていてくれました。
それから更に2時間ほど蘊蓄を傾けた竹林の清談の後、浅草に出て美味な天麩羅の夕食を楽しみました。

 天候のせいとは言いながら誠に申し訳なく、忸怩たる思で遅刻のギネス入りとなった、風に弱いJRの
一番長い日でした。

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その2.
ウノ目タカの目  見えないもの (掲載4月10日)

サン・テグジュペリの星の王子様が曰く、「本当に貴いものは、目に見えないものだよ」。

ある貧しい青年作家が、恋人の前におずおずと出した婚約指輪の箱を明けると中身はなんと空。
カネが無いので箱しか買えなかったがいつか必ず中身を買うからとの精一杯の説明に、見えない
指輪を大切に指にさして、黙って顔前に高く掲げて喜ぶ恋人の目に涙。

これは、映画「Always―三丁目の夕日」の1シーンである。

「山里の鐘つく僧の起き臥しは 知らで知りなむ 四方の里人」 二宮尊徳

残りの人生は思っているよりも短い。見えないものが見えるように年をとるには知恵がいると
自戒している今日この頃である。


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その3.歴史探訪                             掲載 4月15日

              天然ガス事始

「地産地消」はなにも食材に限った話ではない。
JR外房線に「土気」と書いて「とけ」と読む珍しい名前の駅がある。

古来、燃ゆる「気」(ガス)」が「土」の中に豊富というのがその由来である。
天然ガスといえば輸入LNGが思い浮かぶが、実は、千葉県の地下に広がる広大な
「南関東ガス田」は、水溶性天然ガスでは国内最大規模で埋蔵量3,685億m3で
現在の年間産出量で推計すると800年分を誇る有数の天然資源である。

昔から特に大多喜・茂原地域等では多くの民家で各自井浅い井戸を掘り、自然の恩恵・
タダのガスを暖房・煮炊き・風呂炊き、灯火などに地産地消してきた。
現在も県下の各地で地表に微量に自噴している事例が散見される。

明治24年(1891)大多喜で醤油醸造を営む豪商が家業に使う井戸を掘ったらやはり
ガス混じりで醸造の使用に適せず、その井戸の試掘権を旧藩主(大河内子爵)に献上。

その後時を経て、昭和6年(1931)旧藩主がガスに着目、商業化を発案し大多喜天然瓦斯斯が
誕生した。

日本のガス会社の始まりは、明治5年(1872)横浜の本町・馬車道にガス灯をともした
日本ガス社中に遡る。然し、天然ガスの企業化では大多喜天然瓦斯が我が国の嚆矢である。

その後発展して関東天然瓦開発となり、貴重な国産エネルギー源またガス化学原料として
今日の経済発展に大きく貢献している。

房総の四季を通じて菜の花が咲き乱れるのどかな田園地帯を走るローカル路線・「いすみ鉄道」
(旧国鉄木原線)の大多喜駅前に、今は珍しいガス灯があるのはその経緯を物語る証である。

千葉県は温暖で地味も豊かで海岸線も長い。
生産量で全国屈指の農業、漁業県であるばかりではなく天然ガスも豊富。

ガスを分離した地下水から採取される副産物のヨードは、千葉県が世界の生産量でチリーと
1,2位を競う。加えて、東京湾沿岸部には規模で東洋一のコンビナート工業地帯を抱えている。

「千葉独立論」は単なる奇想に過ぎないが、その論拠の信憑性は高いと評される由縁である。

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