横八会員投稿 No.233

題名  ウノ目タカの目、時計と人生
投稿  伊藤 博(7組)
掲載  2008.02.24



ウノ目タカの目

              時計と人生

最近腕時計の精度が増して、エネルギーは太陽から、また標準時刻を電波で受け10万年に1秒
しか狂わないといううたい文句の代物もあり、当然価格も高い。

だが待てよ、普通の人が生活する上で、日々そこまで正確に秒単位で時間を気にする必要がどれ
ほどあるのかしら?

また、10万年も生きて、その正確さの高品質を確認して満足する人がいるのかしら?

人生は有限だから、時間が大切であることは良く判る。約束で人を待たせるのも良くない。
だから海軍式で常に5分前を心がけ励行している一人である。

しかし、時間を有効に活かすということは、時間に縛られ、追われるということではない。
人生は、かくもあくせくと秒単位で動くほど短くはない。

母校が今年創立150周年を迎える記念行事の一環として腕時計を創った。
数量限定でいずれはビンテージになる希少価値がある逸品だが、幸運にも入手できた。

我が国を代表する時計メーカーが粋を集めて製造したそれは、外観はすっきりとした飽きこない
デザインでナンバー入り。
メカはレトロな自動巻の機械式。裏がスケルトンで中の動きが透けて見える。
精度は機械式では最高のクロノグラフレベルだが、今様の電波時計には一歩を譲ずる。

しかし、これがなんとも良い。自分が時間を創っている幸せを実感する。

我が家では、目覚まし時計のみが電波を受けて限りなく標準時を刻んでいるが、朝鳴るベルで起きる
ものは誰もいない。

そう言えば、見渡すといつのまにか身の回りに時計が増えた。TVはもとより、携帯電話、家電製品に
全てビルトイン。一体、どれを見ているの?

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