丑寅エイト No.75 報告

講師  永橋為成 (6組)
題名  建築家 吉村順三の世界
日    2007.05.24
総員  25名以上

永橋君は中央設計・研究所所長として活躍している第一線の建築家です。
彼は東京芸大に在学中、吉村順三先生に魅せられ、卒業と同時に吉村設計事務所に入社し
11年間、先生の下で建築の考え方を学び、師の教えが彼の建築思想の根底となりました。
本日は彼が感銘を受けた吉村順三の世界について話して呉れました。

 

講義の前半は吉村順三を紹介する資料として下記のビデオを観賞しました。
  NHK 新日曜美術館「建築家 吉村順三 簡素にして品格あり」 45分

そして後半は師の教えの中から印象に残る言葉を紹介してくれました。
その中のいくつかは次の通りです。

  1. 住宅は建築設計の基本である。
     小住宅の設計が出来てこそ大建築の設計が出来る。しかしこの逆は成り立たない。
  2. 建築は図面だけではない。出来上がりまで責任がある。 
  3. 建築は感性が大切であり品格を欠いてはならない。
  4. 間取りの設計で大切な要素は、「自由な交流」、「火と水と木の特性の尊重」。
  5. 吉村先生は暖炉・火の気持ちを大切にした。
  6. 建物は風景に対する責任があり調和が大切である。
  7. 建築は誰のため、何を目的とすのか、を根底とする。
  8. 住宅設計では家族が一緒になる食堂の位置づけこそ大切である。
  9. 日本家屋に学べ、間取り、階段、軒の設計、材料の選び方など学ぶべきことが
     山ほどある。例えば昔の階段の踏板は奥側に傾斜をつけ滑り難い配慮がしてあった。

これらの言葉を永橋君自身が監修し下記の一冊の本にまとめて発刊しており一読を薦めます。
      
     永橋為成監修   建築家 吉村順三のことば100 建築は詩  
                 彰国社刊  \1,600+税

 

その中に吉村順三の建築家としての思想は、次の文章にもその一端が示されており一部を
紹介します。
    
  建築家として、もっともうれしいときは、建築ができ、そこへ人が入って、
  そこでいい生活がおこなわれているのを見ることである。

  日暮れどき、一軒の家の前を通った時、家の前に明るい灯がついて、一家の楽し
  そうな生活が感ぜられるとしたら、それが建築家にとっては、もっともうれしい
  ときなのではあるまいか。

                           以下略

また今回講義の中で永橋君自身の新旧2作品を紹介し、その中に込めた彼の設計思想を
話してくれました。

   1. 40年前の「浜田山の家」
   2. 愛知県立芸術大学、丘の上のキャンパス
  

横八Hpのトップへ戻る
丑寅エイトの一覧へ戻る