丑寅エイト NO.54

日    2005.08.25
講師   梶川  諭 (1組)
題名   和菓子の話

台風11号の影響が夕刻から現れるという天候にも関わらず、本日集まった人数は
総勢26名、うち女性5名という大盛況です。
それは本日の講師、梶川君の日頃の人気に加え、多分彼の会心の銘菓を味合えると
いう期待の両方でしょう。

梶川君は皆様ご存知の通り三崎市諸磯の菓匠「原万堂」の主人。
彼のお店の創業は文化5年(1808年)、残り数年で創業以来二世紀の歴史を刻む老舗なのです。
そこで本日は彼の作品を味合いつつ、和菓子の歴史や菓子に関わる色々な話を聴きました。

先ずは彼の手になる本日の銘菓をご覧下さい。

     名は「桔梗」と言います                 彼の店の包装紙です。
                                    創業時の三崎が見事に描かれてます。
   

講義は菓子の歴史から始まりました。
   
   日本史の各時代の典型的な菓子は次の通りです。
   
   @ 上古の頃  一日二食でしたので、朝夕の食事の間に食べた草や木の実を菓子といった。
  
   A 奈良時代  遣隋使、遣唐使によって初めて加工品が持ち込まれた。干し柿、かち栗、豆餅など。
  
   B 平安時代  羹(あつもの)「味噌仕込みのとろみを帯びた、すいとんのようなもの」が中国から伝わった。
              これも菓子で間食の主流になった。その他団子、椿餅(源氏物語に出てくる)
              煎餅(空海が持ち込んだ)
  
   C 点心時代  1、政治背景に茶の湯の隆盛と共にお菓子も発達した。
             2、この時代から一日三食になり
お菓子の存在に趣味的な要素が加わった。
               代表的なもの、饅頭、粽、おこし、落雁。
    
   D南蛮菓子時代 フランシスコ・ザビエルが鹿児島に上陸した時に持ってきた。カステラ、コンペイト、
              ビスケット等
              質の悪い黒砂糖に変って白砂糖が入ってきて、菓子の味を一変させた。                                
              
   E 江戸時代 この時代に成ると、お茶と共に発達したお菓子は京菓子としての道を歩む。  
            
        京都菓子の特色:古典的、優美、典雅が特徴である。言葉を変えると雅の世界。菓銘までもが舞鶴、
                   おぼろ、
松風、藤袴など古典的。
 
        江戸菓子の特色:質素剛健にして優艶典雅。即ち浮世絵の情緒。知性,趣味の違う江戸人には
                   京菓子はあまり
好かれなかった。もっと淡泊で庶民的な味のものが好みに合っていた。
                   桜餅、草餅、柏餅、最中、五家宝、切り山椒等が創製された。
              
 
   F 明治、大正時代  欧米思想文化と同時に チョコレート、キャラメル、ドロップ等が入ってきた・

続いて菓子に交わる色々なお話です。
   
   その1.饅頭の謂れ
   
   その2.桜餅の話
  
   その3.菓子に纏わる言葉や悲歌
          看板「荒馬」:何と読むのでしょうか。 答:あらうまい
          
          悲歌      :年期増しても食べたいものは、土手の金鍔、さつまいも。  
                     (泥沼に身を沈めている吉原のお女郎衆が、日本堤で売っている、
                     金つばとサツマイモを見て、
あ〜食べたい、でもお金がない。
                     雇い主から借りれば年期が伸びてしまう。それでも食べたい)
  

また出席者からの質問はお菓子のカロリー、賞味期限、砂糖、宮内庁御用達や金賞銀賞の効能
の有無など色々ありました。


本日の講義の写真をご覧下さい。

 

 

あと数年、彼が70歳に達した時、以後の人生をのんびり過ごすためにも、創業200年の伝統に輝く老舗の幕を
閉じるとのことです。


                                                
成瀬哲郎君から送信を受けた写真を以下に掲載します。

 
                                   
       

  

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