横八会員投稿 No.506

投稿:近藤礼三 (6組)
題名:外から見れば同じなのに
掲載:2012.04.09


今年東京には本来の目的と共に新たな観光名所となる二つの巨大な建造物が誕生しました。
一つは2月に開通した東京ゲートブリッジ、他の一つは5月に営業を開始する東京スカイツリーです。

前者はその名の通り、ブリッジ即ち橋で専門的には土木構造物、後者は電波塔が目的の塔であり
建築構造物なのです。
両者とも日本が世界に誇る近代技術の結晶の賜物ですが、工学的に仕分けると、ゲートブリッジは
土木工学の設計製作据付技術に基づく土木構造物、スカイタワーは建築工学技術に基づく建築構造物なのです。
そんなことどうだっていいのに、しかし、役所的にはゲートブリッジは江東区の道路課、スカイタワーは葛飾区の
建築課あたりが所管の担当になるのでしょう。

でも外から見れば同じような鋼鉄製の巨大な建造物なのに、何が土木で何が建築だか。
よく土木は土方で建築は大工と言うけれどそれだけでは区別が出来ないわ。
そこで昔取った杵柄をちょっぴりご披露しますしょう。

先ず橋は土木で建物は建築だと区別される理由はなぜ?

私が大学に入学、橋梁工学の授業で最初に教えられたのは、橋というものは人や車、鉄道等の移動する
ものが通るものである。
そこで本来の橋の材料の重さ・自重(これを固定荷重といいます)、人間、車、鉄道等の移動する重量
(これを移動荷重といいます)、そして風や地震等の一時的な力(これを短期荷重)を考えて設計されます。
一方建築工学の建物や塔などは本来の重さ・自重自重(固定荷重)、床に置く物体や人間(固定荷重)、
風や地震等の一時的な力(短期荷重)により設計され、基本的には移動荷重は考えない。
ここがボーダーライン。
従って土木は構造計算にかけてはうるさいのだ、というのが細やかなプライド、その代り観てくれは二の次
でいいのだという野暮ったさ。。
一方建築はその逆で、何んたってデザインが主、構造を専攻とする学生は泥臭い奴だとの伝統的にあるようです。
そのためか有名な建築家は圧倒的に衣装=デザイン専攻の出身者が多いようです。

しかし、土木だ建築だと言った垣根は最近では通用しなくなりました。
橋だって頑丈なだけでで不細工なのは存在価値が低い。
現在の男性に対する見方と同じです。
そこで照明やデコレーションを施し観光価値が加えられるようになって来ました。
最近の橋をご覧ください。綺麗に着飾って滑稽でしょう。
一方、建物の中に鉄道の駅が出来たり、地下深い構造物が作られるようになり、双方のコラボレーションが
必要になりその区分があいまいになって来ました。
また今回の大震災により、将来の防災体制には協力体制が不可欠であることが求められており我々の年代が
過ごした土木だ、建築だといった垣根は無くなりつつあるようです。
今回はちょっぴり難しすぎたjかな?

ついでに
私は土木工学科の出身、土木というと土方を連想するのか半世紀前には土木を専攻する女性などは皆無の
男性専科。一方建築工学科は2年では女性ヌードのデッサンがあるという話を羨んだものでした。
私の出身科にも卒業数年後、多分大学創設100年目にして初めて女性が入学、最近では女子学生の希少性
も薄れたとの話も聞いています。 
というわけで、私は横高は男組、社会人になってからも職業柄女性には縁遠い社会で育ったようです。
5月のレクでゲートブリッジを眺める際の余談として書きました。




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